大絵巻展

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京都国立博物館の「大絵巻展」(6月4日まで)は、看板にいつわりなしの大がかりな絵巻の展覧会です。最古の「源氏物語絵巻」から、ご存知「鳥獣戯画」「信貴山縁起」「紫式部日記絵巻」「法然上人絵伝」「一遍聖絵」など、国宝・重文など50余点が勢ぞろいの壮観。欠けているのは「伴大納言絵巻」くらいで、およそ絵巻の名品のほとんどを一挙に見ることができます。昔の人は、これがスルスルと広げられると、きっと胸をとどろかせたことでしょう。絵巻という日本独特の芸の力に改めて感じ入ります。漫画も劇画も、アニメも、ここにその大元があります。1970年の大阪万博で、5000年後に遺すタイムカプセルを制作したとき、奈良本辰也さんの提案で、「現代日本人の一日・一年・一生」を、保存のきく岩絵具の絵巻に描き、収納したことを思い出しました。
by yagi070 | 2006-05-11 21:10 | 展覧会
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