古関裕而と「六甲おろし」

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古賀政男、服部良一と並ぶ昭和の大衆音楽三大作曲家、古関裕而(2009年が生誕100年)の作品を、まとめて聞く会がありました。古関の作品は5000曲におよぶといわれますが、その中で最も演奏回数の多いのは、なんといっても「六甲おろし」(阪神タイガースの歌)です。作詞は佐藤惣之助。シーズンには毎夜のように球場で大合唱、勢い余って帰りの駅でももう一声(ただし勝ったときだけ)というのですから、ほかの曲はおよびもつきません。
この歌がつくられたのは昭和11年ですから、古関の作品としては初期のものです。初めは「大阪タイガースの歌」でしたが、50年たった昭和61年に球団の改名で「阪神タイガースの歌」になりました。しかし、古関が阪神ファンだからというわけではなく、前年発足した球団の応援歌を、「船頭可愛や」のヒットで名を上げた新進の古関に注文したのでしょう。この年、古関は校歌、社歌、スポーツ応援歌、ご当地ソングなど、70曲以上の殺到する注文をさばいています。戦後は「ドラゴンズの歌」や「巨人軍の歌」もつくりましたから、阪神ファンには、ナーンダというような話ですね。この種の勇壮活発なマーチが得意だった古関は、三大作曲家の中でも最も多くの軍歌、戦時歌謡をつくり、戦後は批判もされましたが、東京オリンピックの傑作マーチも生み出します。故郷の福島県では実に101校の校歌が古関の手になるものだとか。昭和23年に夏の高校野球大会歌「栄冠は君に輝く」をつくったときは、実際に甲子園のグラウンドに立って、曲想をつかんだそうです。
できてからそろそろ70年というのに、なおも愛唱されつづける「六甲おろし」ですが、歌いやすいように、原曲とはズレた歌い方をされていることを、浪花のモーツァルトこと作曲家のキダ・タローさんが、年来憤慨していることは、ご存知の通りです。
古関作品を聞く会は8月にも大阪で開かれます。問い合わせはこちら。古関裕而についてくわしいことを知るにはこちら
by yagi070 | 2006-07-14 12:03 |
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