エコール・ド・パリ展

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兵庫県立美術館で12月17日まで。今回のテーマは「素朴と郷愁」。20世紀のはじめ、各国からパリに集まったアーティスイトたちが、原始の素朴と、故郷へのノスタルジーを表現した世界を、絵画、彫刻、写真などで構成しています。ルソー、モディリアニ、キスリング、スーティン、ザッキン、藤田嗣治、パスキン、ドラン、ヴラマンクなどのほか、日本ではあまり知られていない作家のものも。ひとりひとりの作品は数が少ないので、それぞれのごひいきには、物足りないかもしれません。私は大好きなキスリングが大事に扱われていたので満足しました(右の少女像もその一つ)。エコール・ド・パリの画家たちの多くが、貧困と病苦にさいなまれる若い日々を過ごしたなかで、ポーランドから来たキスリングは、早くから絵も売れ、遺産も相続できた幸運児。青春の憂愁を、透明でつややかな色彩と、キリリとしたフォルムで洒脱に包んで見せるのが、彼の到達したスタイルでした。「大キスリング展」をやってくれないかなあ。
by yagi070 | 2006-11-09 11:30 | 展覧会
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