絶筆展

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日本近代の日本画、洋画家100人の「絶筆」ばかりを集めた、ユニークな展覧会(7月8日まで、兵庫県立美術館)。さまざまな死が人に訪れるように、「絶筆」といっても、かたちはいろいろです。最後に生涯最高の傑作を残した宮本三郎や向井潤吉のような人もあれば、死の床で、世話になった人に贈ろうと、かろうじて描いたバラの花が絶筆、という例もあります。とくに印象的だったのは、阪神淡路大地震で崩壊した西宮市の自宅から、遺体とともに持ち出された、津高和一の抽象画、それに放浪に身をもちくずして果てて行った青木繁の、爽快とも悲惨とも見える、海の朝の光景でした。まことに、人の死なんとするや、その声よし。
by yagi070 | 2007-06-19 22:21 | 展覧会
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